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『榮花物語』巻第廿四「わかばえ」  細男と、枕冊子(まくらさうし)   岩波日本文学古典大系

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 写真は2011年12月 春日大社 春日若宮 おん祭り お旅所祭   細男(せいのう)
 

 







 ブログ:乱鳥の書きなぐり  細男       写真のみ等 複数記録


 私の好きな細男(せいのう)が『榮花物語』巻第廿四「わかばえ」に記載されていると教えていただいたので、読んでみる。

 もしこういったきっかけがなければ、『榮花物語』(二冊 岩波日本文学古典大系 赤)は日の目を見ず、書棚に置き去りにされていたかもしれない。

 我が家の『榮花物語』にも小さき栄華到来である。(ちと、使い方はおかしいが、お許しを!)


『榮花物語』巻第廿四「わかばえ」を開け、色の好きな私は、言葉で表現された色彩の鮮やかさに目を奪われた。

 平安時代当時の艶やかな生活の様子が手に取るように描かれている。

 知人に問うてみると、『榮花物語』について軽く浅く教えてくれた。

 固有名詞が多いわけも、納得。知らぬことだらけである。


 肝心の細男(せいのう)は、『榮花物語』(岩波日本文学古典大系)では細男(ほそおとこ)と仮名がふってある。

 ほほう。細男と書いて「ほそおとこ」と読ませるとな。

「ほそおとこ ではちと、感じが出ぬわぇな〜、おお、笑止。」
と、平安時代にはない江戸の遊び女の言葉で事を終わらす愚鱈乱鳥。

 頭注では
  細男(ほそおとこ)は御霊会に舞楽をする人で、覆面を垂れる。
と、記されている。

                                       …大方の有様は、御
   前の御覧ずるを恥ずかしう、いかにいかにと、人のかたち・振舞よりはじめ、衣(きぬ)の有様・匂
   などを御覧ずと、侘しく各(おのおの)思ひつつ、この竝(な)み居(ゐ)て見給ふらん目どもは、さ
   ばれ、誰(たれ)とも知られ奉らねば、御霊会の細男(ほそおとこ)のてのごひして顔隠したる心地す
   るに…

 
『榮花物語』巻第廿四「わかばえ」では次のようなことも書かれていた。

             …色色の錦を枕冊子に作りてうち置き
   足らんようなり。重なりたる程に一尺余ばかり見えたり。…


   枕冊子(まくらさうし)とは  (岩波日本文学古典大系) 廿四 頭注21 

   「枕にせん料に色々の錦をいくらもかさねて
    草子の如く重ねてとぢたるを枕さうしと云ふに
    や」(安斎随筆)といふによれば、枕冊子は冊子
    形寝具枕ということになるが、座右手控え冊子
    のこととする説も多い。枕は、枕状、座右の意。


 では清少納言の『枕草子』枕草子は?

 いやいや、三省堂 大辞林を見ても、草子とは次のように書かれているではないか。

   
   [1] 【草紙・草子・双紙・冊▽子】
      〔「さくし(冊子)」の転〕
    ① 綴とじてある本。字などを書いたものも書いてないものもいう。
    ② 仮名書きの物語・日記・歌などの総称。 「古今の-を御前におかせ給ひて/枕草子 23」
    ③ 書き散らした原稿。したがき。 「書きおかれける歌の-どもの/十六夜」
    ④ 「絵草紙」「草双紙」などの略。
    ⑤ 字の練習用に紙を綴じたもの。




  >「枕にせん料に色々の錦をいくらもかさねて
  >草子の如く重ねてとぢたるを枕さうしと云ふに
  >や」(安斎随筆)

  とは考えず、

  >          …色色の錦を枕冊子に作りてうち置き
  > 足らんようなり。重なりたる程に一尺余ばかり見えたり。…

  に重きをおくとする。

  上を読む限りでは、私には冊子(本)のように感じるのだが。

  その上で、冊子(本)を枕にしたとなれば、秋の夜長も心地よき眠りに誘われるのではないであろうかと、愚鱈愚考愚鳥乱鳥が思うはこのくらいのことである。


 しかしながら、なんとまとまりにない終わり方。

 強制終了の意味をもって一文字で終わらせたい


            畢     m(_ _)m







 拙ブログにお付き合いくださいます皆様、誠にありがとうございます。   乱鳥


 


 

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