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94:『日本妖怪異聞録』 小松 和彦 (著) 1995年(講談社学術文庫) 小学館ライブラリー

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     (写真は天狗草紙   『続日本絵巻大成19 土蜘蛛草紙・天狗草紙・大江山絵詞 』)


 

  94:『日本妖怪異聞録』(講談社学術文庫)





日本妖怪異聞録 (小学館ライブラリー) [新書]
小松 和彦 (著)
1995年8月
 (この作品は1992年5月に小学館より刊行された物)
247ページ

 

 夜中かは読み始めた『日本妖怪異聞録』を只今読了。 
 小松 和彦先生の本は複数册読んでおり内容も重複しているが、忘れている事や新たな発見も多く、何より興味のある内容なので一気に読み上げてしまった。
『日本妖怪異聞録』を読んで、『天狗草子』や博物館でオリジナルも見る事ができた『 是害坊』の内容をもう一度読み、把握せねばと深く反省する。
 今年中に『天狗草子』と『 是害坊』の絵巻物をしっかりと読み押さえておきたい。

『日本妖怪異聞録』でも絵巻物や謡曲や芝居などの多くが語られ、楽しい時間を過ごし想像を広げながら読む事ができた。 
 一概に妖怪といっても、奥が深い。
 諸国にこういった伝承は多く残され語られているが、日本の文化も大変興味深いと感じる。

 

目次
第一章 大江山の酒呑童子
日本妖怪史最強のヒーロー
酒呑童子物語を推理する
酒呑童子は越後生まれ?
酒呑童子の父はヤマタノオロチ?
酒呑童子の怨念は被征服民の魂の叫び
第二章 妖狐 玉茂前
狐は人をばかすもの
朝廷転覆を狙う、スケールの大きな妖狐譚
陰陽師の呪術が物語をリードする
歴史的事実と宗教的背景
土地に残る殺生石譚
狐は必ず美女に化ける?
第三章 是害坊天狗
天狗とはそもそも何か?
僧をだます天狗の敵は仏教
天狗とはもともとなんだったのか?
第四章 日本の大魔王 崇徳上皇
実在の人 崇徳上皇
呪われた崇徳院の出生の秘密
『太平記』にみる怨霊天狗の暗躍
天狗の内裏に行き着いた牛若丸
いまなお続く崇徳上皇の怨念
第五章 鬼女 紅葉
鬼伝説から創作された『鬼女伝説』
語り続けられた戸隠の鬼伝承
なぜ、鬼女物語が語り継がれるのか?
第六章 つくも神
妖怪たちのパレード『百鬼夜行絵巻』
百鬼夜行の目的は何か?
百鬼夜行から器物の夜行へ
『付喪神絵巻』は『是害坊絵巻』の真言宗版?
第七章 鈴鹿山の大嶽丸
宝物倉に納められた三大妖怪
鈴鹿山の鬼神・大嶽丸
大嶽丸蘇り、またも暴れ回る
第八章 宇治の橋姫
捨てられた女が鬼女となる
宇治の橋姫信仰と丑の時参り

 

あとがき
大江山の酒呑童子、那須野の妖狐・五藻前、大天狗となった崇徳上皇…。日本文化史の裏面を妖しく彩ってきた妖怪たちの実像を、異界研究の第一人者が解き明かす。
内容(「BOOK」データベースより)
大江山の酒呑童子や那須野の妖狐・玉藻前など、日本史の背後を彩ってきた妖怪の実像に異界研究の第一人者・小松和彦が迫る。
内容(「MARC」データベースより)
大江山の酒呑童子、那須野の妖狐・玉藻前、大天狗となった崇徳上皇-。日本文化史の裏面をうごめいてきた妖怪たちの実像を、異界研究の第一人者・小松和彦がやさしく解説する。1992年刊の再刊。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
小松/和彦
1947年東京生まれ。埼玉大学教養学部卒業。東京都立大学大学院博士課程修了。信州大学助教授、大阪大学文学部教授を経て、国際日本文化研究センター教授。専攻は文化人類学・民俗学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) --このテキストは、 文庫 版に関連付けられています。

 
 
 
 
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