79; 『「新富裕層」が日本を滅ぼす』金持ちが普通に納税すれば、消費税はいらない!
☆☆☆/10☆
タイトルには【「新富裕層」が日本を滅ぼす 金持ちが普通に納税すれば、消費税はいらない!】、データーベースには【世界の10%以上の資産を持っているのに、たった1億数千万人を満足に生活させられない国・ニッポン。必要なのは経済成長や消費税の増税ではなく、経済循環を正しくすることなのだ。日本の金持ちの税負担は、アメリカの半分以下であるという事実が象徴するように、「富裕層」と「大企業」は富をため込んで、滞留させている。彼らから富を引っ張り出し、真に社会に役立てるために「無税国債」等の方策を考える。】、目次には【 第1章 激増する億万長者 第2章 大企業は巨額の資産をため込んでいる 第3章 デフレの本当の真実 第4章 日本経済が抱える二つの爆弾 第5章 消費税が日本を滅ぼす 第6章 消費税ではなく無税国債を 第7章 普通に働けば普通に暮らせる国へ】とあるように、ほぼ六割程度のページ数を使って、繰り返し繰り返しテレビショッピングのように【金持ちが普通に納税すれば、消費税はいらない!】に則した内容がさも書かれているように記される。しかし、筆者武田知弘氏が尤もいいたい事の一つとして金持ちや企業に無税国際を買わせようというものである。デメリットとメリットを差し引きすると、金持ちや企業は無税国際を買右派図という鈴に持って行き、挙げ句の果ては記述内容が二転三転。本書の最後の土壇場になって次のように記される。
【 だから、もし私が無税国際を導入しようとしたら、まず筆者が絶対譲れない条件としている「マイナス金利」を付与せず、元本保証で、しかも期間限定で募集する。 そして、集めるだけ集めたところで、高めのインフレを起こして、実質的な価値を吹き飛ばしてしまう。 】(204)とストレートに本音を出す。
【高めのインフレ】という言葉を読み、犠牲が大きすぎる事に対して恐怖感と嫌悪感を覚えた。
本書ではこれが書きたかったがための、導入部分が長い一冊。
感想はあえて述べない。
森永卓郎 監修
武田知弘 著
2014/2/10
208ページ 780円(税別)
中央公論
データーベースより▼
世界の10%以上の資産を持っているのに、たった1億数千万人を満足に生活させられない国・日本。必要なのは経済成長や消費増税ではなく、経済循環を正しくすることなのだ。「富裕層」と「大企業」がため込んで、滞留させている富を引っ張り出し、真に社会に役立てる方策を考える。
目次
第1章 激増する億万長者
第2章 大企業は巨額の資産をため込んでいる
第3章 デフレの本当の真実
第4章 日本経済が抱える二つの爆弾
第5章 消費税が日本を滅ぼす
第6章 消費税ではなく無税国債を
第7章 普通に働けば普通に暮らせる国へ
監修
森永卓郎 : 獨協大学教授、経済アナリスト。1957年、東京都生まれ。80年、東京大学経済学部卒業。テレビ・ラジオでも活躍中
著者
武田知弘 : 1967年生まれ、福岡県出身。91年大蔵省に入省し、バブル崩壊後の日本経済の現場を見て回る。98年から執筆活動を開始し、99年に退官