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Channel: 乱鳥の書きなぐり
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映画『ミツバチのささやき』監督・原案・脚本:ビクトル・エリセ 1973年 スペイン映画 9★

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  映画『ミツバチのささやき』
 
 
 
     


 衛星劇場公式HPより ▼

監督・原案・脚本:ビクトル・エリセ
脚本:アンヘル・フェルナンデス=サントス
出演:アナ・トレント イサベル・テリェリア フェルナンド・フェルナン・ゴメス テレサ・ギンペラ ケティ・デ・ラ・カマラ ミゲル・ピカソ
1973年
99分

 

スペイン内戦直後の1940年を舞台に6歳の少女とその家族の日常をファンタスティックに描く ビクトル・エリセ監督の長編第1作。撮影はフランコ統治時代の1973年に行われた 一人の少女を主人公に、彼女が体験する現実と空想の交錯した世界を繊細に描き出した作品。スペインのとある小さな村に「フランケンシュタイン」の巡回映画がやってくる。6歳の少女アナは姉から怪物は村外れの一軒家に隠れていると聞き、それを信じ込む。そんなある日、彼女がその家を訪れた時、そこで一人のスペイン内戦で傷ついた負傷兵と出合い…

 
   
 

 ウィキより ▼

(西: El espíritu de la colmena、英: The Spirit of the Beehive)は、1973年のスペイン映画。監督はビクトル・エリセ、主演はアナ・トレント。
フランシスコ・フランコによる独裁政治が終了する数年前に製作されたこの映画は、その独裁が始まるスペイン内戦の終結直後の1940年を舞台とし、内戦後の国政に対する微妙な批判を匂わせている。
少女アナと、彼女が1931年のアメリカのホラー映画『フランケンシュタイン』に魅せられてゆく様子が、アナの家族の日常や学校生活と共につづられてゆく。


スペインカスティーリャ地方の小さな村に住む、6歳の内気なアナは父フェルナンド、母テレサ、姉イザベルと暮らしている。時は1940年、フランコ政権軍が人民戦線政府に勝利し、スペイン内戦が終結した直後である。高齢の父はミツバチの研究に没頭し、多くの時を書斎で過ごし、若い母は遠く離れた誰かに宛てて日々の生活を手紙に綴っている。アナの一番の遊び相手は姉のイザベル。二人は仲が良いが、イザベルはいつもだまされやすいアナをからかってばかりいる。
冒頭、移動映画が町にやってきてフランケンシュタインが上映される。アナは怖いというよりも興味津々だ。特にモンスターが少女に優しくするが誤って死なせてしまうシーンに魅せられ、「なぜ、彼(モンスター)は彼女(少女)を殺したの?なぜ、みんなは彼を殺したの?」とイザベルに問う。イザベルは、少女は殺されていないし、モンスターも実は死んでいない、映画は全部作り物だから、と答える。また、モンスターは精霊のようなものだから、一度友達になれば、いつどこにいても呼び出せると言う。 ある日、学校帰りにイザベラがアナを廃墟となった家畜小屋につれて行きここが精霊の家だと言う。後日、ひとりで廃墟を訪れたアナは精霊とは会えないが、大きな足跡を見つける。
またある日、イザベラの悲鳴が聞こえてアナが部屋に行くと、イザベラが微動だにせず横たわっている。アナは使用人のミラロゴスを呼びに行くが、実はイザベラのいたずらだった。
その夜、アナは一人ベットを抜け出し夜空に目を閉じる。同じ時、一人の逃亡者が汽車から飛び降り、負傷しながら廃墟へと逃げこんだ。翌日アナは彼を見つけるが恐れて逃げずに食べ物と父の上着を届ける。そんな無言の交流も突然にして終わる。追っ手に見つかり逃亡者はあっけなく撃ち殺されたからだ。警察はすぐにフェルナンドを呼び出し、上着とポケットに入っていた懐中時計を見せて男について尋ねる。フェルナンドが家族で食事をする際、時計を取り出すとアナの様子がおかしいことに気づいた。アナが廃墟に行くと男はおらず、血の跡がある。振り返ると父がそこにいた。アナは走り去る。
その夜アナは森をさまよい、途中で父に教わった毒キノコを見つける。アナは映画のモンスターと出会う。映画で見たシーンと同じ光景だ。一方、母テレサは届いた手紙を読み、焼いていた。
翌朝、アナは無事発見されるが、口をきかず、食事もしない。医者はテレサに、アナはショック状態だがやがて全てを忘れて普通に戻るので心配しないよう告げる。テレサは書斎の机で眠ってしまったフェルナンドをやさしく世話する。
最後のシーンで、アナは夜中にベットルームの窓を開け放ち、イザベラに教えられたように精霊に呼びかける。「わたしよ、アナよ・・・。」

 

歴史的背景

フランコ総統は激しいスペイン内戦の末、総選挙で選ばれた左派人民戦線政府を覆して1939年に実権を握った。内戦により様々な対立から国民は分裂し、戦後も人々は報復の恐怖から沈黙する日々が続いた。この映画が製作された1973年には、独裁政権の厳しさも当初ほどではなくなっていたが、未だ公に政権を批判することなどはできなかった。
政府批判の検閲を逃れる方法をスペインの芸術家達は心得ていた。最も有名なのは1962年ビリディアナを監督したルイス・ブニュエルである。彼らは作品に象徴化を多用し、メッセージを表面に出さないことで検閲局の審査を通していた

 

象徴化

主人公アナの家庭が感情的に分裂している様子は、スペイン内戦によるスペインの分裂を象徴していると言われている
また、廃墟の周りの荒涼とした風景はフランコ政権成立当初のスペインの孤立感を示しているとも言われる[3]。
作中何度かフェルナンドは知性の感じられないミツバチの生態に対する嫌悪をあらわにしている。これはフランコ政権下での、統率がとれているが想像力が欠如した社会を隠喩している可能性がある
また蜂の巣のテーマはアナの家の窓ガラスの6角形模様や蜂蜜色の明かりに現れている
アナは1940年当時のスペイン共和国の純粋な若い世代を象徴し、姉イザベルのうそは金と権力に取り憑かれた国粋主義者を示しているとも言われる[3]。
ラスト近くでテレサの気持ちが和らぎ、家族の将来が好転する印象を与えているが、これはスペインの将来に対する希望とも解釈できる。

 
     
         

 今月楽しみにしていた映画『ミツバチのささやき』をやっと見ることができた。

 画面は影の中の影まで描き込み、油絵の名画の様に美しい。

 ミツバチの生態が当時のスペインの事情を象徴する。

 また光と影の使い方も当時の状態のあらわれのように感じる。


 父親と子ふたりで,キノコ狩りをした時のこと。

 父親のことばは重い。
「疑わしきはとらないことが大切だ。それが人間にとっても,キノコにとっても。」

「あの山はキノコの宝の山だ。」「どうしていかないの?」「お前たちはまだこどもで遠いし,いくことができない。ママには内緒だぞ!」

 父親は猛毒を見つけこどもに解説したあと,憎々し気に踏みつぶす。


 肉親や近いものとの別れ、運命。

 母親の,手紙を読み,火にくべる場面ももの悲しい。


 芸術的でのめり込んで見てしまう映画だが,整理をしないと歴史の得意でないわたくしには難しい。

 それでも美術性や話しの展開で充分に満足し,好きになってしまう映画。

 この映画は好きだ!☆

 

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