イラン モザイク
映画『Dernier amour カサノバ ~最期の恋~』1.7/★5 2019年 フランス/ベルギー/アメリカ
映画『カサノバ ~最期の恋~』を見たが、意気消沈。
映画が始まってすぐに、私は『カサノバ』が見たかったのであって、『~最期の恋~』が見たかったわけではなかったことに気づく。
1時間半の映画が、ずいぶん長く感じられ、途中でおやつ休憩やらティタイムやら。
挙げ句の果てはノンアルコールビールの力まで借りて、最後まで見終えることができた。
カサノバ が高齢を迎えてからの愛模様の着眼点は良かった。
つまり筋書きは寝られていた。
ただ、この映画が良くなかった理由は一つ。
映画に出てくるカサノバ が、あまりにもヨタヨタで、若い女性はおろか、高齢女性でさえ憧れの男性ではなかったこと。
この問題点は、大きい。
よりリアルに高齢のカサノバ を描きたかったという意図はわかるが、はっきりいって気持ちが悪い。
カサノバに扮するヴァンサン・ランドンという役者は顔立ちのはっきりした割合に知性的な役者だとは思うが、演出が非道方向に向かっていると私は感じる。
おそらく、この映画上のカサノバは、女性向けに造られたものではなく、世の男性に向けて描かれた作品だと感じた。
この映画でのカサノバの演出は
顔に輝きとチャーミングさが無い。
女性が憧れる対象では無い。
服の着こなしが、ウスグタなくヨレヨレで、臭そうである。
絶えず持つステッキは、とってつけたような持ち方で、ダサい。
立ちポーズ、座りポーズに関わらず、いつも不自然な角度で格好をつけているのがみっともない。
本人はかっこをつけているつもりかもしれないが、滑稽である。
当時流行った音楽家のようなカツラが似合わない。
脚(ふくらはぎあたり)の形がかっこよく無い。(服装のせいだと思う)
流し目が、似合わないし、気持ちが悪い。
営みを始めた時、女性の母親が部屋に入ってきた時のこと。母親の前で胸もあらわな女性に気遣うことなく、カサノバは自分の服を羽織り、荷物をまとめて部屋を出た。なんてひどい男なのだろう!と、内心カサノバを叱る。
このように、カサノバを演出していたのは、意図的であることは明白ではあるが、私はこの描き方は嫌いであった。(悪魔でも、私個人の意見ですので、お許しください。
唯一、カサノバに共感を持った場面は、以前に女性といった屋外喫茶。
ここで、女性はlemon teaを頼んでいた。
その後、カサノバは一人寂しく同じ喫茶に行ったが、迷わず頼んだ。
「lemon tea.」
と。ここだけは共感を覚えた。
とにかく気持ちの悪い描き方及び演出をした映画で、カサノバ役のヴァンサン・ランドンが気の毒にさえ感じた後味の悪い映画であった。
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原題/Dernier amour 制作年/2019 制作国/フランス/ベルギー/アメリカ 内容時間(字幕版)/99分 ジャンル/ラブロマンス/青春 出演 役名 役者名 カサノバ ヴァンサン・ランドン マリアンヌ・ド・シャルピヨン ステイシー・マーティン コルネリス夫人 ヴァレリア・ゴリノ セシル ジュリア・ロワ オルテンス・スタヴェンソン ナンシー・テイト