大阪中之島美術館 『 ロートレックとミュシャ パリ時代の10年』 2022.10.15 – 2023.01.09 大阪市北区中之島四丁目
大阪中之島美術館にて『 ロートレックとミュシャ パリ時代の10年』を観る。
ロートレックやミュシャ、その他の展示特別展はコテまでにも京都、大阪で二度ばかり観たと思うので、ことロートレックの特別展においてはこれで三度目となる。
言うまでもなく、ロートレックやミュシャの作品は版画の商業ポスターが多いので、その数はおびただしく残る。
国際美術館の後に中之島美術館を回ったので、この美術館では『 ロートレックとミュシャ パリ時代の10年』だけで力尽き、告知つ国際戊戌館との共同メニューであり二つを見て完結すると言う『すべて未知の世界へ ー GUTAI 分化と統合』を観ることはできなかったのは心残りである。
酒や香水の宣伝ポスター。劇場や女優をとらえた宣伝ポスターなどが多く展示され、その説明も今回も面白かった。
鑑賞していると、他の人々の感想が耳に入ることがある。
今回印象に残ったのは、
「ミュシャの方が上手やんね。」
と言うもの。
確かにその方達から見ればそうかもしれないし、技巧の上ではその意見には一理あるとも思われる。
ミュシャの作品は細やかであり、技術が高く、これはこれで素晴らしい。
ミューシャはそれぞれの作品に植物を組み入れて描く。
四季折々の草花はミュシャを観る側の心をうっとりとさせる。
ミューシャの描く月桂樹の絵は、物語を繰り広げる。
春夏秋冬を描いた4枚1組の作品が多かったが、季節の花々に加えて、四季折々の体感が求める色彩を大胆かつ品位をもって描き分けるが、少し、色感が強すぎて説明的であるのは惜しいと感じた。
私は、ポスターとしては脳裏焼き付けられるほどに感じられる構図と色彩を放ち フラッシュバックすると言っても良いであろう、ロートレックの方が好みかもしれない。
あの強烈かつ大胆な構図と色を持ち合わせているロートレックもなかなかのもので、一度見たら忘れることは無いであろう作品の多さに驚く。
ロートレックの作品は北斎などにも通じるものがあると感じられる。
その実、説明にも、ロートレックが日本の浮世絵の影響を受けていたと記されていた。
今回のロートレックとミュシャ展でも、
書物が好きなので、ミュシャの書籍『白い象の伝説』に魅了され、
ロートレックの舞台の宣伝用のポスターに見入ってしまった。
いわゆる版画なので、下絵や、文字のないもの、文字を入れたもの、使い回しといった点でも興味を持つことができた。
今回も見たという簡単な記録だけで失礼致します。
中之島美術館
ガラスの好きな私は、何度も訪れたことのアーブギーネ美術館を思い浮かべ、うっとりとした時を過ごした。
Henri de Toulouse-Lautrec
Henri de Toulouse-Lautrec
女城主、あるいは「警鐘」
第一ステート
右:トルコ玉のブルーの下地
第二ステート
左