いちご (いちごのチコタンにお日様の大切さを教えられる。)
秋にいちごを植えた。
サントリーのピンクの四季咲きいちご2株と、普通のいちご1株。
初冬にもなれば、ピンクの四季咲きいちごは、我先にと枯れた。
残ったのは安価な普通のいちご。仮にこのいちごを、チコタンとしよう。
チコタンは秋から冬にかけて、あくびの野火のように、う〜んとランナーを次々に伸ばした。
大きなプランターのサントリーのいちご2株はチコタンの両脇に植えていたので、彼女は空いた土に2株ばかり根を下ろした。
それでも足りず、チコタンは、写真のような鉢も2つ要求した。
チコタンの葉っぱは、大きすぎるくらいに大きくなった。
そして、蕾をつけ、多くの花が咲いた。
私はチコタンに、水切れしないように過保護なくらいに水をあげた。
私はチコタンの花の可愛らしさとその数に満足していた。
ところが一向に実は大きくならない。
私はいちごのプランターや鉢をほの当たるところに移動させ、ランナーをきり、大きすぎて密になった葉を少し切り取ってあげた。
そして二日経った今日、鉢植えのチコタンは実を膨らまし、心なしか赤みをびた。
こうなるとチコタンは一層可愛く感じる。
プランターのチコタンを見ると、やはり実を膨らませ始めていた。
私いたって可愛い可愛いお年頃となった今更ながらだが、チコタンにお日様の偉大さを教えられた気がする。
この歳になっても、新たな感動は尽きることなく、日々過ごしている。