映画『サニー/32』 白石和彌監督 2018
知人の勧めで映画『サニー/32』を見たが、途中で随分と寝てしまった。
初めの話の展開から想像すると、もう少し心理的な揺れ動きを期待していたのであるが、如何にせんむ、暴力的で下品な描き方のまま、終盤を迎えた。
音尾琢真が出てこられたのは、かなり嬉しい^^v
私個人に限ってであるが、もともとピエール瀧とリリー・フランキーはあまり好むところの役者ではない。
ピエール瀧は偽の32(小学校教師)が教祖のようになり、ピエール瀧に何度か殴り抱きしめるといった臭い場面があったが、三度ばかり殴られたところで、まるで83かボクサーにでも殴られたように、コマ送りで表情を作り殴られ倒れるといった場面があった。
それはそれは、見事な殴られっぷり(笑)
いやいや!ここは、女教師に殴られてるのですから!!!いやいや、これはオーバーすぎやしませんかい! ピエールさん
ところがどっこい、リリー・フランキー
リリー・フランキーのあの前のめりな演じ方を押し殺し、今回は役柄に応じて知●低めの控えめの演じ方をなされており、好感が持てた。
全体を通して筋書きが一見うまくまとめられているようで、実は説教くさく、すっきりとしない。
不良を喜ばすような暴力的サイケな世界を描いているが、実に地味な起承転結。
途中何度となく表現される突拍子も無い暴力や教訓は、全体の波長を崩す。
起承転結をうまく持っていった様に見せつつ、下品さが気持ちの上で増殖し、見ている自分までもが地に落ちた感覚を覚えさせるのは、監督や生尺者の意図的罠であろうか。
まぁ、そんな感じで、今回も見たという記録のみにて失礼致しまする、はい!
北原里英 ピエール瀧 門脇麦 リリー・フランキー 駿河太郎 音尾琢真(特別出演) 山崎銀之丞 カトウシンスケ 奥村佳恵 大津尋葵 加部亜門 松永拓野 蔵下穂波 蒼波純
監督:白石和彌 スーパーバイザー:秋元 康 脚本:髙橋 泉 音楽:牛尾憲輔 主題歌:「pray」牛尾憲輔+田渕ひさ子 製作:永山雅也・間宮登良松・三宅容介 エグゼクティヴプロデューサー:千葉善紀 企画:石田雄治 プロデューサー:高橋信一・押田興将 撮影:灰原隆裕 美術:多田明日香 照明:谷本幸治 録音:浦田和治 装飾:佐々木健一 音響効果:柴崎憲治 編集:加藤ひとみ キャスティング:安生泰子 衣裳:高橋さやか ヘアメイク:有路涼子 助監督:佐和田 惠 制作担当:宮森隆介 企画・製作幹事:日活 製作:日活・東映ビデオ・ポニーキャニオン 制作プロダクション:オフィス・シロウズ 協力:新潟県フィルム・コミッション協議会・長岡フィルムコミッション