『ペスト』 16 (「疫病に対して、それこそ完全な防壁を築くか、さもなきゃ全然何にもしないのも同じだって言ったんです。」「それで、、、」 「自分にはその権限がないって、、、、、、。」)カミュ著 宮崎嶺雄訳
「幾床あるんだね、分館の収容力は?」
「八十床です。」
「無論、三十どころじゃないだろうね、市内の患者は」
「怖がっている連中もいますし、、、、、」
、、、、、、
、、、、、、
「埋葬の方は警戒しているのかな?」
「してないです。、、、、、。徹底的な処置を取らなきゃ、、、、、。疫病に対して、それこそ完全な防壁を築くか、さもなきゃ全然何にもしないのも同じだって言ったんです。」
「それで、、、」
「自分にはその権限がないって、、、、、、。」 P.74-75
『ペスト』カミュ作 (全体像) 『ペスト』 1 カミュ著 宮崎嶺雄訳 昭和54年18版 『ペスト』 2 (この町でそれ以上に特異なことは、死んでいくのに難渋を味わうことである。) カミュ著 宮崎嶺雄訳 昭和54年18版 『ペスト』 3 (一匹の死んだネズミ/ 人が機械的な動作で、しきりに首を擦っていた。)カミュ著 宮崎嶺雄訳 『ペスト』 4 (一匹の死んだネズミ/ 人が機械的な動作で、しきりに首を擦っていた。)カミュ著 宮崎嶺雄訳 『ペスト』 5 (夕刊の呼売りは鼠の襲来が停止したと報じていた。←→ しかし、、、 歴史は繰り返される、、、で済む問題か)カミュ著 宮崎嶺雄訳 『ペスト』 6 (門番のリンパ腺はさらに大きくなり、さわってみると固く木のようになっていた。医師は女房に言った。「ずっと付いててあげなさい。」)カミュ著 宮崎嶺雄訳 『ペスト』 7 「今んところ、あんたこそ、他人の平和をかき乱しとる、、」「余計なことに関わっていとる暇なんぞありゃせん、、例の熱病のうわさが始まってからってものは、、、、。」カミュ著 宮崎嶺雄訳 『ペスト』 8 (鼠の事件ではあれだけ饒舌だった新聞も、もうなんにも言わなくなっていた。鼠は街頭で死に、人は室内で死ぬからである。/ 医者とて、目を背けたくなる事実。)カミュ著 宮崎嶺雄訳 『ペスト』 9 (「彼らはみずから自由であると信じていたし、しかも天災というものがある限り、何ひとも決して自由ではあり得ないのである。 現在と同様だ)カミュ著 宮崎嶺雄訳 『ペスト』 10 (「どうやら、いよいよ、この病名通りに呼ぶ決心をしなきゃならんようだ。我々も足踏みしていた。、、、、」 後手後手、、、ですね、、、)カミュ著 宮崎嶺雄訳 『ペスト』 11 (「「知事はこう言われたよ。『まあ、早いとこ済ませましょうや。ただし、目立たないようにね。』」 公は、ここでも腰が重く、後手に回っている。)カミュ著 宮崎嶺雄訳 『ペスト』 12 (何事も暗い方に考える必要はないし、患者の身内の人々がまだ無事である以上、伝染であるという事も証明されたわけではない。/市民の半数が死滅されることをことを防ぐために必要かどうか) 『ペスト』 13 (熱病のことは新聞にまで出たが、二、三言及される程度/ 当局が自体を正視していると云う証拠を引き出しことは困難)カミュ著 宮崎嶺雄訳 『ペスト』 14 (世間じゃ流行病の噂をしてますが、住人も死者が出ると、もう世界の終わりって騒ぎだ。そんなことじゃないんだ、今必要なのは。ものすごい、地震、、、)カミュ著 宮崎嶺雄訳 『ペスト』 15 (大多数の者にとっては、直ちに入院であり、そして入院ということが貧しい人々にとって何を意味するかを、彼は知っていた。「嫌ですわ、実験の材料にされたりするのは」)カミュ著 宮崎嶺雄訳 『ペスト』 16 (「疫病に対して、それこそ完全な防壁を築くか、さもなきゃ全然何にもしないのも同じだって言ったんです。」「それで」 「自分にはその権限がないって、、、」)カミュ著