写真(上)は坐敷藝忠臣蔵 七段目 (お軽が兄に切られようとする所)
表紙をいちまい開くと、見開きには
右:題名
山東京傳 戯作
歌川豊国 戯画
版元(出版社名)
左:坐敷藝忠臣蔵序
山東京傳のことなので、なにやらまた、言い訳みいたことや謙虚な言葉を面白おかしく書いているのかもしれない。
『坐敷藝忠臣蔵』の、始まり始まりぃ〜
高麗屋が、上座に立っている。
顔見世的な絵の周辺には、額のような枠が描かれている。
枠にはカタカナや漢字が外国文字のようなデザインでびっしりと描かれている。
以前、TV『なんでも鑑定団』「浮世絵」でこの様な作品を見たことがある。
この額は、南蛮や外国に憧れた日本人が、まるで外国の額の様に感じられることからハイカラに感じ、流行ったらしいと言う。(要約)
『坐敷藝忠臣蔵』でもこういった江戸時代の流行りの絵を、草子物で見ることができたことは、ありがたい。
『仮名手本忠臣蔵』七段目のパロディ 『坐敷藝忠臣蔵』
『仮名手本忠臣蔵』を通し狂言でみたいと言う気持ちが、膨れ上がる。
『坐敷藝忠臣蔵』も、頭の中では芝居長の言い回しで、役者を決めたり、諸役者の言い回しや表情、所作を思い浮かべて楽しむ予定です。
いざ、さよ
いざ、さよ とは
『仮名手本忠臣蔵』と通し狂言が始まる前に、からくり人形(?)が出てきて、舞台の真ん中で口上をする。
舞台が始まる前のことなので、早めに行かないと、見ることはできません。
人形は工場を述べた後、首をくるりと回し
「いざ、さよ」
と申します。
会場は当然、大拍手です。 (歌舞伎、見た〜〜い)
『坐敷藝忠臣蔵』
山東京傳 戯作
歌川豊国 戯画
山東京傳 1761-1816
歌川豊国 1769-1825
小舟町(江戸) : 文亀堂, 文化7[1810]
19cm
和装
印記:只誠蔵,斎藤文庫,洒竹文庫
関根只誠,斎藤雀志,大野洒竹旧蔵
早稲田大学図書館 (Waseda University Library)
『坐敷藝忠臣蔵』ヘ13 02377
『坐敷藝忠臣蔵』は「仮名手本忠臣蔵」のワンシーンをさまざまな座敷芸で面白おかしく演じているパロディ作品で有る。
三段目、口では、加古川本蔵が高師直に黄金などの進物を贈る場面をもとに描いている。
左上がとんびの物まねをした師直、左上がろうそくの物まねをした鷺坂伴内、左下が闇細工という福笑いのような遊びをしている本蔵である。
師直の機嫌を取るために、豆腐や油揚げ、ネズミといったとんびのエサとなるようなものを進物にしたり、伴内が本蔵をもてなすためにものまね芸をしたりするなど座敷芸と忠臣蔵をうまく組み合わせた読み物である。
当時の浮世物真似、形態模写などの座敷芸の流行を踏まえた作品。