Quantcast
Channel: 乱鳥の書きなぐり
Viewing all articles
Browse latest Browse all 5148

 2 【政演画人 百人一首和歌始衣抄全 山東京伝作】 山東京伝作

$
0
0
  一説。宇治の茶つミのせがれなりといふ。今一ぷく一せんのかけあんどうに。その名のこれり。


『政演画人 百人一首和歌始衣抄全』をみておたら、序文でいきなりややこしいじが出てきたので、一旦退散。

『百人一首和歌始衣抄全』の概ねの筋を見てみることにした。

 



在原業平朝臣
(中略)

 

ちはやふる神代もきかす龍田川
からくれなゐに水くゝるとハ

 

此哥ハあまねく人しる所なれども。そのあやまちをたゞし。口伝をしるす。

 

ちはやふる 

 ○ちはやといふ女郎ありけるが。

 ある角力取。その女郎をあげてあそびけるに。

 此女郎。よくきやくをふるくせありて。 

 かの角力とりを。そのよさんざんふりける。

 

 ちはやふる 道外百人一首なり平の哥。

ちはやふるかミくすかひにたとんうり 云々

 毒虫去ル哥 ちはやふる卯月八日ハ吉日よ

 

神代もきかす 

 ○かの角力とりハちはやにふられて。

 さミしくひとりねしてゐるゆへ。

 いもと女郎の神代といふをくどひてミたれど。

 神代もきゝいれぬなり。

 

龍田川 

 ○かの角力とりの名を龍田川といふ。

 その後角力とりをやめ。

 とうふやをはじめ。

 とせいをいたしける。

 

龍田川 

 古今和哥集序秋のゆふべ。

 龍田川になかるゝもミちハ。

 ミかとのおほんめにハ。

 にしきと見給ひ。


 嵐雪玄峰集

すまひとりならぶや秋のからにしき

 

からくれなゐに 

○ちはやハあまりきやくをふりふりして。

 年あけのじぶんも。

 せわにならふといふきやくもなく。

 ついにかミくずかひの女房となり。

 こゝにもゐとけず。又たどんうりの女房となり。

 今ハその日をくらしかね。

 朝夕の食事にも。

 かてめしをくふやうな事にて。

 龍田川が内ともしらず。

 かのとうふやへ。

 とうふのからをもらひに行しが。

 たつた川ハむかしのいしゆがあるゆへ。

 からをくれぬ也。

 その心を。

 からくれないとハよめり。

 

からくれなゐ 

 当流小謡山姥ニ曰。

 柳ハミどり花ハくれなゐ。

 

水くゝる 

○ちはやハ。しよせんかつゑて死なんよりハ。

 いつそ身をなげんと。

 からす川へ身をなげける。

 その心を。水くゞるとよめり。

 

水くゞる 

 てまり唄ニ曰。

 いはれたが。

 めぼくなひとて。

 からす川へ身をなげて。

 身ハしつむ。

 かミハうきる。

 そこで女子のをん心と云々。

 

とは 

○とはトハ。

 ちはやがおさな名なり。

 

伊達競阿国戯場ニ。

 此哥の心をつくれり。

 角力とりをきぬ川とし。

 龍田川といふ名のゑんによりて。

 ちはやを高尾にとりくミ。

 とうふやをなんぜん寺とうふにとりくミ。

 いもと女郎のかミ代をかさねにやつし。

 高尾を入水のていにもてなす所まで。ミな此哥のさま也。

 

 

 

『百人一首和歌始衣抄全』も『百人一首和歌始衣抄全』を引いての落語も、知りませんでした。

 某ブログを展開されていらっしゃる某方に心より感謝します。

 ありがとうございました。

 大変勉強になりました。

 


Viewing all articles
Browse latest Browse all 5148

Trending Articles