乱鳥の今更人に聞けない言葉の混乱 33 次亜塩素酸水と次亜塩素酸ナトリウム液
【次亜塩素酸水】 ウィキペディア
次亜塩素酸水(じあえんそさんすい)は、2002年食品添加物(殺菌料)に指定された(2012年改訂)、10~80ppmの有効塩素濃度を持つ酸性電解水に付けられた名称である。
安全性について食品安全委員会による評価を受け、人の健康を損なうおそれのないということで、成分の規格や、使用の基準を定めたうえで、使用が認められた。
食品添加物は第9版食品添加物公定書により、製造の基準、成分の規格、品質確保の方法が定められている。(第9版食品添加物公定書(2018年廣川書店)「次亜塩素酸水」D-634~635参照、第9版食品添加物公定書解説書(2019年、廣川書店):「次亜塩素酸水」D-981頁 参照。)
即ち、塩酸(HCl)または塩化ナトリウム(NaCl)水溶液を電気分解することにより得られる水溶液であり、本品には、強酸性次亜塩素酸水、弱酸性次亜塩素酸水、および微酸性次亜塩素酸水がある。食品添加物(殺菌料)「次亜塩素酸水」を生成するためには、専用の装置が必要であり、装置の規格基準はJIS B 8701として2017年10月に制定された。
JIS B 8701に記載されている次亜塩素酸水の定義は食品添加物(殺菌料)の定義と異なるため注意が必要である。(JIS B 8701では、次亜塩素酸水生成装置の規格をする際の用語として、次亜塩素酸水のほか、定義を記載しているが、JISとして次亜塩素酸水を定義した訳ではなく、次亜塩素酸水生成装置から得られた次亜塩素酸を含む水溶液を表している。)
次亜塩素酸(HClO)が含まれる水溶液が商品名次亜塩塩素酸水として販売されているが、それらの有効塩素濃度は規定されていない。
商品名の次亜塩素酸水として流通する製品には、次亜塩素酸ナトリウム水溶液や次亜塩素酸カルシウム水溶液、ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム水溶液、トリクロロイソシアヌル酸ナトリウム水溶液などを原料とした製品がある。これらについては食品添加物の「次亜塩素酸水」とは製造方法、並びに成分等が異なりうるため、原材料に使用される化学成分の安全データを確認することが望ましい。
【次亜塩素酸ナトリウム液】 ウィキペディア
次亜塩素酸ナトリウム(じあえんそさんナトリウム、sodium hypochlorite)は次亜塩素酸のナトリウム塩である。
化学式は NaClO で、次亜塩素酸ソーダとも呼ばれる。
希釈された水溶液はアンチホルミンとも呼ばれる。次亜塩素酸ナトリウム
次亜塩素酸ナトリウムはアルカリ性を示す。
次亜塩素酸ナトリウムの水溶液に塩素を通じて得られる。
不安定なため、通常は水溶液として貯蔵、使用される。
水溶液は安定で長期保存が可能だが、時間と共に自然分解し酵素を放って塩化ナトリウム水溶液(食塩水)に変化していく。
また、不均化も発生する。
高濃度の状態ほど分解しやすく、低濃度になると分解しにくくなる。高温や紫外線で分解が加速するため、常温保存では濃度維持が出来ない。
それを逆手に取って、水道水には微量の次亜塩素酸ナトリウムが消毒のために混ざっていて魚に悪影響を与えるので、直射日光に当てることにより次亜塩素酸を除去して観賞魚の飼育に比較的適した水にすることも行われる。
特異な臭気(プールや漂白剤の臭い。ただしプールの次亜塩素酸ナトリウムの濃度はかなり薄く単独では匂うほどではなく、プールの匂いは次亜塩素酸ナトリウムを構成する塩素と、汗や尿の一成分であるアンモニアが化学反応して生成されたクロラミンによるものである)を有し、酸化作用、漂白作用、殺菌作用がある。
生成方法としては、上記の反応のほかに、海水を電気分解する方法もある。この方法は主に、海を航行する船舶や臨海にある工場施設において、海水を流す配管に海洋生物が付着するのを防ぐために使われる。2016(平成28)年度日本国内生産量(12 %換算)は 891,976 t、消費量は 29,622 t である。
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