『古今集遠鏡』 はしがき 六ウ より 「コウイカウ」とは
『古今集遠鏡』6冊。寛政5年(1793)頃成立。同9年刊行。 本居宣長
はしがき六ウ
も同じく、こそといへり、今風にこそ見ざるべらなれ、「雪とのみこそ花ハ
ちるらめ」などのたぐひこそハ、うつすべき詞なし、これハ「ぞ」にいとちかければ、「ぞ」の例によなり、「山風ぞ」云々、「雪とのミぞ」云々、とひたらむに、いく
ばくのたがひもあらざれバ也、さるをしひていさゝかのけぢめをもわか
むろすれバ、中々にうとくなること也、「たがそでふれしや、どの梅ぞ」と、「恋も
するかな」などのたぐひの「も」もじハ、「マァ」と訳す、「マァ」ハ、やがて此もの訳(ウツ)れる
にぞあらむ、疑ひの「や」もじハ、俗語にハ皆、力といふ「春やとき、花やおそき」とハ、「春が早イ
ノカ、花ガオソイノカ」と訳すがごとし、
◯「ん」は、俗語にはすべて皆「ウ」といふ、「来んゆかんを」を、「コウイカン」といふ類也
◯「ん」は、俗語にはすべて皆「ウ」といふ、「来んゆかんを」を、「コウイコウ」といふ類也
上の「ん」は、俗語にはすべて皆「ウ」といふ、「来んゆかん」を、「コウイコウ」といふ類也とは?
「ん」は、俗語にはすべて皆「ウ」といふ、「来(コ)んゆかん」を、「コウイコウ」といふ類也
「ゴウイカウ」とは、(来ない、行く)という意味なのかしらん^^