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Channel: 乱鳥の書きなぐり
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映画『妖刀物語 花の吉原百人斬り』1960年 (元「籠釣瓶花街酔醒」三代目河竹新七(黙阿弥の門人)作)依田義賢脚本 内田吐夢監督 片岡千恵蔵 水谷八重子 

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 奈良 今井町 春日神社の絵馬堂




 映画『妖刀物語 花の吉原百人斬り』1960年 (元「籠釣瓶花街酔醒」三代目河竹新七(黙阿弥の門人)作)依田義賢脚本 内田吐夢監督 片岡千恵蔵 水谷八重子 




 おなじみの歌舞伎「籠釣瓶花街酔醒」通称「籠釣瓶」は吉右衛門さん、故勘三郎さん、現白鴎他色々な役者で見たことがある馴染みの好きな演目。

 以前に書物でも読み楽しんだが、この芝居
「なぁ、花魁。そりゃあんまり、袖なかろうに…。」
「籠釣瓶は、よく切れる刀だなぁ〜」(と焦点定まらぬ目で名刀を見る役者(特に吉右衛門さん、故勘三郎さん)を思い浮かべる)

の二つの決め台詞の前になると緊張と同時に口元がにやけるくらい好きな場面。

 今回この映画でも、片岡千恵蔵さんが決め台詞をビシッと決めてくださいました。

 特に片岡千恵蔵さんの
「そりゃぁ、あんまり、袖なかろうに…。」
は、染み染みとい言い表され、品位と色気まで感じさせる素晴らしいものでした。


 映画『妖刀物語 花の吉原百人斬り』は歌舞伎の「籠釣瓶花街酔醒」とは枝葉を考えると話の展開が随分と違います。

 脚本が依田義賢氏とあって、あれだけ有名な歌舞伎を随分変えておられるのに、歌舞伎とはまた違った映画は映画で素晴らしい展開を披露してくださいます。


 次郎左衛門のご乱心で名刀籠鶴瓶で人を次々と斬り殺す場面も、曲輪の二階ではなく、八橋の花魁道中真っ最中のこと。

 これはこれで、また自然に感じる。


 八つ橋が切られのがれ逃げ惑うが、着いた先は曲輪の高塀に大鍵がかかる。

 追い詰める次郎左衛門

 黒塀に真朱色着物の八つ橋

 籠鶴瓶に留めを刺され黒い塀に真白の白粉の手形がくっきりと残る。

 これも吉原花魁の運命か。

『哀れやのう。』
という観客を尻目に、次郎左衛門は遊郭の悪事を訴えながらご乱心ながらも半ば自分を正当化し、吉原兵(?)を滅多斬りして、幕。


 歌舞伎の終わり方とはまた違うが、大変印象深く、家族と二人、この映画は観て良かったねとささやきあった。

 


   以下のデーターは全てはwowow公式HPより

 生まれつき顔に大きなあざがある実直な商人が、吉原の遊女にたぶらかされた末、ついに怒りを爆発させるさまを、内田吐夢監督&片岡千恵蔵の主演で痛切に描いた秀作時代劇。

 近松門左衛門の人形浄瑠璃や歌舞伎を題材に「暴れん坊街道」や「浪花の恋の物語」を生み出した内田吐夢監督が、本作では歌舞伎の人気演目「籠釣瓶花街酔醒」を題材に、それを映画化。
 生まれつき顔に大きなあざがあるばかりに、女性には一向に縁がなかった真面目一筋の商人が、吉原の遊女にうまくたぶらかされて大金をそっくり貢いだ末、遅まきながら彼女の本性を知り、華やかな花魁行列へひとり斬り込むさまを、けれん味たっぷりに描く。ラストの壮絶な千恵蔵の立ち回りと、2代目水谷八重子の悪女ぶりが見もの。


 生まれつき顔に大きなあざがある実直な商人が、吉原の遊女にたぶらかされた末、ついに怒りを爆発させるさまを、内田吐夢監督&片岡千恵蔵の主演で痛切に描いた秀作時代劇。
 生まれつき顔に大きなあざがあるばかりに、寺の門前に置き去りにされていた赤ん坊。裕福な機屋の主人に拾われて次郎左衛門と名付けられ、大切に育てられて成長した彼は、いまや亡き養父から主人の座を受け継ぎ、真面目で立派な商人になっていた。
 あざのせいで良縁に恵まれない次郎左衛門は、ある日仲間たちに誘われて、吉原へ出向く。
 そこで次郎左衛門は、遊女の玉鶴から初めて優しい言葉を掛けられ、夢心地の気分を味わう。


作品データ
制作年/1960
制作国/日本
内容時間/110分


出演
役名 役者名
佐野次郎左衛門 片岡千恵蔵
八ツ橋(玉鶴) 2代目水谷八重子
栄之丞 木村功
お咲 山東昭子
八重垣 千原しのぶ
スタッフ
監督
内田吐夢
脚本
依田義賢
撮影
吉田貞次
音楽
中本敏生

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