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Channel: 乱鳥の書きなぐり
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にっぽんの芸能「南座新開場記念 吉例顔見世興行」仁左衛門丈は今現座右、仕上げに入っておられるのか?!名舞台を作り上げようとなさっておられる感じをひしひしと感じる。

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 にっぽんの芸能「南座新開場記念 吉例顔見世興行」仁左衛門丈は今現座右、仕上げに入っておられるのか?!名舞台を作り上げようとなさっておられる感じをひしひしと感じる。





 テレビ にっぽんの芸能をみる。

 今月は私の好きな仁左衛門丈や他(高麗屋以外の)素晴らしい役者さんたちが多く出演されていた。

 だが、高校生の頃から四十年好きであった新白鴎を今年の七月に松竹座の手抜きで見限ったため、南座には行かずと決め込んだ。

 テレビでは仁左衛門丈の梅中の忠兵衛の封印切のばや、道行きに行く前の花道の表情の感情移入がさらにグレードアップされており、歌舞伎における神の域に達しておられた。

 しまった。

 新白鴎や新幸四郎が嫌いならば、眠ればいいのだ。

 改装前から、四十年前の桟敷のあった頃の南座のようにガラス戸を開けてうどんをすするといった捨て芝居の過ごし方は無縁となっていた。

 ましてや今回の耐震工事完成で、ますます小ぎれいになったに違いはないが、それでも逃げ込む場はあったに違いない。

 新白鴎や新幸四郎が嫌いだとて、好きな役者さんたちが多く出ておられたのだから、行けばよかったと後悔した。

 
 テレビでは口上を映し出されていた。

 仁左衛門丈 新染五郎 新幸四郎 新白鴎 藤十郎丈

 えらく少ない口上であった。


 高麗屋の連獅子を見た。

 新染五郎は美男子と言われているが、顔は新幸四郎に似ていて口元に締まりがない。

 また、百毛がまともに触れてなかったので、変な癖がアクセントとなり三角の回しであった。

 13歳とはいえ、劇団四季の役者ならそこはシビア。もっと練習すべきである。

 まず顔の表情が無表情。内容をわかっているのかと勘ぐりたくなり新染五郎であった。

 正面でも頭(百毛)の回しは36回。

 亡くなられた勘三郎さんは親子で、正面56回を綺麗な形で回されたことが印象に残っている。あの方達はいつも真剣勝負であった。

 それでも新幸四郎は染五郎時代に廿数回といったふざけた舞台を踏んだことがあるので、あれが限界かも。

 それからいえば頑張っておられたのだと思う(爆笑)


 そして問題は鈴ヶ森の幡随院長兵衛

 今まで新白鴎を好きな役者だと思っていたからその言い回しが心地よかったが、一旦奈落の底に落ち、嫌いだと思うとあの言い回しは虫唾が走る。

 おまけに、幡随院長兵衛と雖も、ふてぶてしい。

 富十郎さんや吉右衛門さんが演じられたならば、もう少し気品を出されるに違いがない。

 風呂場!!!!で体(顔)を洗って来なさい!!(爆笑)と言いたくなった。(『幡随院長兵衛』という芝居では、風呂場で殺される)

【幡随院長兵衛】の名で先代やもっと前を織り込み白鴎の名を言った場では、決して拍手をする気にもならず、逆に馬鹿臭くて呆れ返った。

 こんな気分になったのは初めてであった。役者もここまで嫌われることがあるのかと、人ごとのように感じた。


 また腹が立つことに、七月の松竹座ではあれだけ手を抜いていたにもかかわらず、南座のこけら落としでは新白鴎なりに力を入れている。

 場所によって手抜きをする役者は、関西に来るべきではない。ずっと身近で縮こまって、生きて行きなさいと言いたくなった。

 
 それでも、高麗屋といえば歌舞伎界では名がしれている。

 呉服屋付けの手書きの緞帳が眩いくらいに素晴らしかった。

 これからも高麗屋という名に乗っかって、三代、いや、続く二代があぐらをかくのかと思うと、なんとも言えない寂しさが湧いて来る。


 ただ、今回のテレビで、ほんの一部ではあるが大切な場面の仁左衛門丈の舞台を拝見できたことは嬉しかった。

 仁左衛門丈は今現座右、仕上げに入っておられるのか?!!!

 一舞台一魂というのか一舞台全力投球というのか。

 見ていて彼なりの名舞台を作り上げようとなさっておられる感じをひしひしと感じる。

 仁左衛門丈は素晴らしい、本当の役者である。

 仁左衛門丈は、みんなに惜しまれる間に舞台を降りたいとおっしゃっているが、お父上のように、舞台に出てくださるだけでも素晴らしい!そんな役者さんのお一人なのだ。

 いつまでもお元気で、私たちにお顔を見せていただきたい。

 それは藤十郎丈にも言えること。

 藤十郎丈や仁左衛門丈ともなると、存在が素晴らしいのである。

 そういう意味において、このテレビを見ることができてよかったと感じた。

 
 以上は若くし個人の感じたままの感想であり、高麗屋に対するものではありません。

 万一ご意見がございます場合はコメント欄にお書きくださいました時点で、考慮いたしたいと思います。

 私は七月の松竹座における新白鴎の舞台に対しても、私が見た日に見たがまま感じたままに書いておりますことをご理解ください。

 


 にっぽんの芸能「南座新開場記念 吉例顔見世興行から~連獅子・御存 鈴ヶ森~」

 南座での顔見世公演は京都の年末の風物詩でもあるが、平成28年冬から耐震改修のため休館。
 この秋装いも新たに開場し、約3年ぶりに本拠地で開催されている。
 今回は松本白鸚・松本幸四郎・市川染五郎の高麗屋三代襲名披露公演でもあり、東西の名優たちが繰り広げる華やかな舞台をご紹介する。



【主な演目】「連獅子」松本幸四郎・市川染五郎・片岡愛之助・中村鴈治郎。「御存鈴ヶ森」松本白鸚・片岡愛之助・大谷友右衛門ほか。







 ご覧くださいまして、ありがとうございます。


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