会期:2019年4月13日〜6月9日 ※会期中展示替え有り
会場:京都国立博物館 平成知新館
住所:京都市東山区茶屋町527
電話番号:075-525-2473
開館時間:9:30〜18:00(金土〜20:00) ※入館は閉館の30分前まで
休館日:月(ただし4月29日、5月6日は開館)、5月7日
料金:一般 1500円 / 大学生 1200円 / 高校生 900円 / 中学生以下無料
昨夜遅くに帰宅し雑用を済ませてほっこりしていると、家族が絵巻物全集を指差しながら、次のように教えてくれた。
「来年京都国博で、『一遍上人縁起絵』の全巻が公開されるから行こうよ。」
絵巻物には目のない私である。速攻、
「通いたい〜。」
「うん、行こう。」
と、めでたく話はまとまった。
会期は2019年4月13日〜6月9日、巻を変えての展示となるらしい。
うまい!
生まれ育った、京都が近づいた。
絵巻物が好きで、こうして絵巻物全集を購入してしまった私。
絵巻物全集は、族と続々もあるのだが、続と続々を同時に購入すれば、7桁の散財。
私は続と続々は持ってないので、いつも図書館からお借りしている。
ところが幸運にも『一遍上人縁起絵』は私の持っている全集に含まれている。
絵巻物の中でもかなり厚い本に仕上げられている。
だが、博物館でオリジナルを拝見させていただく前に、二、三度は読み込んでおきたい。
幸い期間までは半年もある。
幸運に幸運が重なることに感謝したい。
京都国立博物館は子供の頃から馴染みある博物館である。
始まりは小学生の頃の課外授業。
高学年の頃に、二度連れていただいてからのお付き合いである。
京都国博は素晴らしい絵巻物を多く所蔵されていらっしゃるので、一日いても見飽きない。
新年の改装後にも素晴らしい絵巻物や、巻物が多く展示された。
レストランは混むので、昼食持参が好ましい。
ゆったりとくつろげ、一日楽しめる博物館の一つである。
国宝《一遍聖絵》全12巻を展示。京都国立博物館で特別展「国宝 一遍聖絵と時宗の名宝」が開催
踊り念仏で知られる時宗とその宗祖・一遍上人。この時宗の基盤を整備し、大きく発展させた二祖・真教上人の700年遠忌にあたる2019年、京都国立博物館で特別展「国宝 一遍聖絵と 時宗の名宝」が開催される。
一遍(1239~89)が鎌倉時代に開いた「踊り念仏」で知られる宗派・時宗。一遍は念仏を唱えることで誰もが往生できると説き、諸国を行脚し、念仏札を配り布教に努めた。この時宗を大きく発展させたのが二祖である真教(1237~1319)であり、2019年は真教の700年遠忌に当たる。
この真教700年遠忌を記念し、京都国立博物館で開催される特別展「国宝 一遍聖絵と時宗の名宝」は、時宗に伝わる名宝の数々を一堂に紹介するもの。時宗をテーマにした大規模展は今回が京都初となる。
展示は「浄土教から時宗へ」「時宗の教え 一遍から真教へ」「国宝 一遍聖絵の世界」「歴代上人と遊行 時宗のひろまり」「時宗の道場のその名宝」の5章構成。
なかでも見どころとなるのは、鎌倉時代の国宝《一遍聖絵》だ。絹地のこの絵巻は、一遍の没後である1299年に描かれたもので、一遍の生涯を12巻におよぶ絵巻で紹介したもの。
一遍の高弟・聖戒(しょうかい)が著述し、出自が謎に包まれた絵師・円伊(えんい)によって描かれたこの作品。山水や寺社、そして人々の様子を克明が描き出された同作は、中世の歴史を語るうえで重要な作品だ。
本展を担当する京都国立博物館研究員・井並林太郎はこの作品について「日本美術史上、ほかにない名品。旅を描いた鎌倉時代絵巻の傑作です」と語る。「大和絵(平安時代の国風文化の時期に発達した日本的な絵画)と漢画(中国絵画の画題・手法による日本絵画)の技法を融合させたもので、この時代の作品としてほかにはありません。民衆の人々の顔や仕草が非常に細かく描かれており、温かいまなざしが感じられます」。
なお、このほか本展には神奈川・藤沢や京都、奈良の道場(時宗の寺院)に伝えられてきた文化財を多数展示。清浄光寺の重要文化財《後醍醐天皇像》をはじめ、阿弥陀寺の重要文化財《阿弥陀如来立像》など出品総数は134件におよぶ(うち国宝3件、重要文化財34件、重要美術品2件)。