「阿られ酒」ってなんだったかしらん?
物事忘れるのがとりえの私は、恥じらいもせで 小川又兵衛商店の方に尋ねてみました。
小川又兵衛商店の美しく明るい女性は、「みりん」のことだと教えて下さいました。
「みりんは甘くておいしいので、昔、女性はお台所でお酒のかわりにみりんを飲んだ。」のだそうです。
あらら、このお話、聞いたこと(読んだこと?)がありました^^;;(汗)
〈爐(ろ)びらきや雪中庵のあられ酒〉 (与謝蕪村)
〈句をゑらぶみぞれふる夜のあられ酒〉 (宝井其角(きかく))
「奈良市内の近世遺構からは、酒を入れたと思われるヒョウタン形の容器や『阿られ酒』と書かれた陶器などが見つかっています」
と奈良県立橿原考古学研究所付属博物館の広岡孝信主任学芸員(45)はおっしゃっているそうです。
「奈良酒をもって最上となす」と評したのは徳川家康。
江戸前期には25軒の造り酒屋のうち、11軒は江戸に出荷する「江戸酒屋」でした。
陸路での輸送は江戸まで片道5日間。
あられ酒も清酒とともに家康に献上されていたといいます。
奈良の酒は、まろやかで甘みがあるのが特徴。
あられ酒も独特のとろみがあり、口の中に広がる上品で後を引かない甘さが楽しいです。
(古都の冬 あられ酒、神酒に舞うより)
小川又兵衛商店にて