バルテュス「夢見るテレーズ」1938年 油彩、カンヴァス 150x130cm メトロポリタン美術館
幾何学を意識した作品のひとつ。
三角の構図が組み合わされ、気持ちが良い。
『バルテュス展』京都市美術館
バルテュス
Balthasar Michel Klossowski de Rola
本名:バルタザール・クロソフスキー・ド・ローラ 1908-2001
あの日も二人で見た。
1984年。
そうだ。三十年前、京都市美術館で『バルテュス展』を見た。
あのときは好みではなかったバルテュスの絵。
何故好きではなかったのかを解き明かしたくて、齢を重ねた今、また展覧会に出向いた。
絵を見て、好き嫌いの問題を超越した懐かしさがこみ上げてきた。
思い出のある色彩と構図。
三角を重ねられた幾何学的構図の潔さに興味を持った。
バルテュス(Balthasar Michel Klossowski de Rola)はなぜ、このような絵を書き上げたのか。
バルテュスはジャコメッティと親交深く、二人はジョルジュ・バタイユに魅かれたた解説にあった。
なるほど、ジョルジュ・バタイユに関連した作品が三点ばかり展示されていた。
その中にはジョルジュ・バタイユの娘を描いた作品が二点飾られていた。
「地中海の猫」の左ボートに乗っている少女と、「決して来ない時」に描かれた少女は、ジョルジュ・バタイユの娘、ローランスである。
昔からジョルジュ・バタイユに対して多少なりとも興味を持つ私は、バルテュスがこのような絵を描いた意味合いをほんの少しばかり理解できた気がした。
ジョルジュ・バタイユとは (Wikipedia)
ジョルジュ・アルベール・モリス・ヴィクトール・バタイユ
Georges Albert Maurice Victor Bataille
1897年9月10日
フランス・Billom
962年7月8日(満64歳没)
ジョルジュ・アルベール・モリス・ヴィクトール・バタイユ(Georges Albert Maurice Victor Bataille, 1897年9月10日 - 1962年7月8日 )は、フランスの哲学者、思想家、作家。フリードリヒ・ニーチェから強い影響を受けた思想家であり、後のモーリス・ブランショ、ミシェル・フーコー、ジャック・デリダなどに影響を及ぼし、ポスト構造主義に影響を与えた。
バルテュス「美しい日々」1944-1946年 油彩、カンヴァス 148x199cm ハーシュホーン博物館と彫刻の庭
バルテュス「地中海の猫」1949年 油彩、カンヴァス 127x185cm 個人蔵
「読書するカティア」1968-76年 カゼイン、テンペラ、カンヴァス 179x211cm 個人蔵 Photo: Steve Zane
「白い部屋着の少女」「おやつの時間」
「トランプ遊びをする人々」「決して来ない時」
バルテュス「夢見るテレーズ」1938年 油彩、カンヴァス 150x130cm メトロポリタン美術館
データーベースより
あのピカソに「20世紀最後の巨匠」と称されたフランスの画家、バルテュス(本名:バルタザール・クロソフスキー・ド・ローラ/1908-2001)。
美術史家だったポーランド人の父と画家の母のもとに生まれた彼は、初期イタリア・ルネッサンスからフランス写実主義に至るヨーロッパ絵画の伝統に触れながら独学で絵を学び、20世紀美術のどの流派にも属さない独自の世界観を築き上げました。
バルテュスの描く世界は、時が止まったように静謐な風景画、そしてバルテュス曰く「この上なく完璧な美の象徴」である少女のいる室内画など、どこか神秘的で緊張感に満ちています。特に少女像は、バルテュスが生涯に渡って描き続けたバルテュスの代名詞的存在です。観る者を挑発するかのようなポーズをとり、どこか大人びた表情を見せる少女たちの姿は、子どもから大人へと変化していくリアルさと、触れれば崩れてしまいそうな危うい均衡を併せ持っています。バルテュスの少女像はしばしば批判や誤解の的にもされ、今なお議論がつきませんが、現在も世界中の多くの人に支持され、愛され続けています。
今回の展覧会は、1967年にバルテュスと結婚した節子夫人の全面的協力を得て開催される、日本国内最大規模、没後初の大回顧展です。《美しい日々》《夢見るテレーズ》など少女像の代表作をはじめとした、世界中の所蔵元から集った油彩画40点以上に加え、素描や愛用品など、あわせて約100点を紹介します。
また、バルテュスが晩年を過ごした住居「グラン・シャレ」(スイス、ロシニエール)に残るアトリエを、彼の生前そのままの姿で貴重な愛用品とともに会場内に再現。孤高の画家・バルテュスの芸術が生み出された背景を探ります。
幾何学を意識した作品のひとつ。
三角の構図が組み合わされ、気持ちが良い。
『バルテュス展』京都市美術館
バルテュス
Balthasar Michel Klossowski de Rola
本名:バルタザール・クロソフスキー・ド・ローラ 1908-2001
あの日も二人で見た。
1984年。
そうだ。三十年前、京都市美術館で『バルテュス展』を見た。
あのときは好みではなかったバルテュスの絵。
何故好きではなかったのかを解き明かしたくて、齢を重ねた今、また展覧会に出向いた。
絵を見て、好き嫌いの問題を超越した懐かしさがこみ上げてきた。
思い出のある色彩と構図。
三角を重ねられた幾何学的構図の潔さに興味を持った。
バルテュス(Balthasar Michel Klossowski de Rola)はなぜ、このような絵を書き上げたのか。
バルテュスはジャコメッティと親交深く、二人はジョルジュ・バタイユに魅かれたた解説にあった。
なるほど、ジョルジュ・バタイユに関連した作品が三点ばかり展示されていた。
その中にはジョルジュ・バタイユの娘を描いた作品が二点飾られていた。
「地中海の猫」の左ボートに乗っている少女と、「決して来ない時」に描かれた少女は、ジョルジュ・バタイユの娘、ローランスである。
昔からジョルジュ・バタイユに対して多少なりとも興味を持つ私は、バルテュスがこのような絵を描いた意味合いをほんの少しばかり理解できた気がした。
ジョルジュ・バタイユとは (Wikipedia)
ジョルジュ・アルベール・モリス・ヴィクトール・バタイユ
Georges Albert Maurice Victor Bataille
1897年9月10日
フランス・Billom
962年7月8日(満64歳没)
ジョルジュ・アルベール・モリス・ヴィクトール・バタイユ(Georges Albert Maurice Victor Bataille, 1897年9月10日 - 1962年7月8日 )は、フランスの哲学者、思想家、作家。フリードリヒ・ニーチェから強い影響を受けた思想家であり、後のモーリス・ブランショ、ミシェル・フーコー、ジャック・デリダなどに影響を及ぼし、ポスト構造主義に影響を与えた。
バルテュス「美しい日々」1944-1946年 油彩、カンヴァス 148x199cm ハーシュホーン博物館と彫刻の庭
バルテュス「地中海の猫」1949年 油彩、カンヴァス 127x185cm 個人蔵
「読書するカティア」1968-76年 カゼイン、テンペラ、カンヴァス 179x211cm 個人蔵 Photo: Steve Zane
「白い部屋着の少女」「おやつの時間」
「トランプ遊びをする人々」「決して来ない時」
バルテュス「夢見るテレーズ」1938年 油彩、カンヴァス 150x130cm メトロポリタン美術館
データーベースより
あのピカソに「20世紀最後の巨匠」と称されたフランスの画家、バルテュス(本名:バルタザール・クロソフスキー・ド・ローラ/1908-2001)。
美術史家だったポーランド人の父と画家の母のもとに生まれた彼は、初期イタリア・ルネッサンスからフランス写実主義に至るヨーロッパ絵画の伝統に触れながら独学で絵を学び、20世紀美術のどの流派にも属さない独自の世界観を築き上げました。
バルテュスの描く世界は、時が止まったように静謐な風景画、そしてバルテュス曰く「この上なく完璧な美の象徴」である少女のいる室内画など、どこか神秘的で緊張感に満ちています。特に少女像は、バルテュスが生涯に渡って描き続けたバルテュスの代名詞的存在です。観る者を挑発するかのようなポーズをとり、どこか大人びた表情を見せる少女たちの姿は、子どもから大人へと変化していくリアルさと、触れれば崩れてしまいそうな危うい均衡を併せ持っています。バルテュスの少女像はしばしば批判や誤解の的にもされ、今なお議論がつきませんが、現在も世界中の多くの人に支持され、愛され続けています。
今回の展覧会は、1967年にバルテュスと結婚した節子夫人の全面的協力を得て開催される、日本国内最大規模、没後初の大回顧展です。《美しい日々》《夢見るテレーズ》など少女像の代表作をはじめとした、世界中の所蔵元から集った油彩画40点以上に加え、素描や愛用品など、あわせて約100点を紹介します。
また、バルテュスが晩年を過ごした住居「グラン・シャレ」(スイス、ロシニエール)に残るアトリエを、彼の生前そのままの姿で貴重な愛用品とともに会場内に再現。孤高の画家・バルテュスの芸術が生み出された背景を探ります。